1.18HEAT-UP MON☆STAR10 試合レポート~メインイベント~

140123post570200
『HEAT-UP MON☆STAR 10』
メインイベント “2年目の決意 田村よ、ヒートアップせよ!”
6人タッグマッチ 60分1本勝負
○新井健一郎【DRAGON GATE/無宿】&CHANGO【無宿】&PSYCHO【無宿】
(16分12秒 体固め)
●田村和宏【HEAT-UP】&久保田英裕【フリー】&岩本煌史【スポルティーバ・エンターテイメント】
※ジャンピング・パイルドライバー

プレイバックするあの日。
一年前、北沢タウンホールで行われた旗揚げ戦のリングで、田村は新井健一郎とタッグを組み木高イサミ&宮本裕向のヤンキー二丁拳銃と対戦。
エースである田村が直接ピンフォールを取られてしまうという結果に。
あれからおおよそ一年。
一興行全試合に出場し、自身の志を観客に見せ、二年目という勝負の年をスタートさせようとした田村和宏。だが五試合目のメインイベント、田村を待ち受けていたのは旗揚げ戦でのパートナーであった新井健一郎率いる無宿の面々。奇しくも田村が直接ピンフォールを取られてしまったのはその新井健一郎からであった。

「吹けよ風、呼べよ嵐」ピンクフロイドの名曲から新井のテーマに変わる新テーマ曲で入場してきた無宿。田村&久保田&岩本が入場、コールを受けるやいなや奇襲攻撃に出る無宿。やはり無宿のターゲットは田村。いきなり捕まりかけるが田村は回避、久保田&岩本のタックルで新井&CHANGOが吹っ飛ばされる。

先発は岩本と新井。岩本が串刺しエルボーを連打すると新井は顔面を掻き毟って脱出。しかし岩本はロープワークからいきなり大外刈り→逆十字で新井にペースを握らせない。続けて久保田→岩本と新井の左腕に集中攻撃を仕掛ける。が、新井のマンハッタンドロップからいきなり無宿がラフに転じ田村組を分断。岩本が無宿に捕まってしまう。
1512221_364514303687686_353117390_o
昨年末の王子大会で岩本にラダー上段から転落させられ、手痛い反撃を受けてしまったCHANGOは「岩本をもっと高い所から落としてやる」と怪気炎を上げていた。ファイヤーマンズキャリーで岩本を持ち上げたCHANGOはトップロープ越しにそのまま場外に放り投げた!だが岩本はエプロンに着地、事なきを得たように思えたが…三人三様の場外乱闘の最中、寝そべらせた岩本の上にPSYCHOがセコンドの風戸を叩きつけた!
リング内に戦場が戻っても、岩本の劣勢は否めない。連携攻撃や新井のチョーク攻撃で徹底的に痛めつけられる。新井へのボディースラムを決めてタッチを試みるがCHANGOのカットに逢い未遂に終わる。それでもカウンターの払い腰をPSYCHOに決め、ようやく窮地を脱する岩本。
1401180510
今度は久保田の独壇場。ランニング・エルボーでPSYCHOを吹っ飛ばし、新井にマンハッタンドロップ。走り込んでくるCHANGOにローキックを叩き込み一気に形勢逆転!尚も久保田はCHANGOにトラースキック、PSYCHOにビッグブーツ→足横須賀→低い位置からのDDTと波状攻撃。
因縁の久保田とCHANGOが絡むと、一進一退の攻防に。久保田がクロスフェースでCHANGOを絞り上げ、ここでようやく田村にタッチ。
14011805004
腕を固定してのキックから田村がCHANGOに卍固め→カットに入ったPSYCHOに久保田がクロスフェース→新井に岩本がスリーパーと最大のチャンスが訪れるが決めきれない田村組。
スタミナが限界に達していたのか、このチャンスを逃した田村は無宿に再びいたぶられる。観客の声援に後押しされ、最後の力で新井に猛反撃。ウルトラタイガードロップからミノルスペシャル→アンドレと続けて新井からギブアップを奪おうとするが…場外からパイプ椅子を持ち込んだCHANGOは無防備な田村の背中に一撃!続けてPSYCHOのハイフライバム、新井のジャンピング・パイルという波状攻撃の前に、田村はフォールを返す力を残せてはいなかった。
14011805006
試合が終わった後のリング上には、いつしか名古屋勢(影山、蓮香、石田)も姿を現していた。
厳戒態勢の中新井健一郎がマイクを握る。
「オイHEAT-UP!オイ田村和宏!今日は一日お疲れ様でした~。
でもな、所詮お前みたいな小人レスラー気取りがよぉ、頑張った所でよぉ、何も話題にならねぇんだコノ野郎。まぁ確かに、『いちレスラー』の目からして見りゃ、今日の田村和宏は、まぁすげえと思っていたしよ。まあお前のバイタリティーがあればよぉ、HEAT-UPもインディープロレス界の中で突き抜けられるんじゃないか?お前。ええ?
だけどな、田村、お前な、自分の周りよく見てみろよお前。ああ?お前の周りなんてな、カスばっかなんだよ。
オイ!いいかお前、渡辺宏志は!プッシュアップバー取り返したかと思ったら!もう隠居か?コノ野郎お前!もうとっととよぉ!引退しちまえお前な!クソジジイなんてコノ野郎お前な!誰があんな奴、お前の試合なんて見たいと思ってんだ!まあいいやカス共集まれコノ野郎。
それからオイ、岩本、確かにお前の柔道殺法、まあ試合の組み立てさえ覚えりゃ、確かに俺らからギブアップ取る事も可能だろう。あぁ?だけどな、プロレスってのはな、強えぇだけじゃダメなんだよ。えぇ?
この俺みたいに、エンターテイメントの部分も含めて、マイクも含めて、きっちりこなしてこそがプロなんじゃねぇかコノ野郎。えぇ?てめぇにはこれがこなせる空気がなんにも感じねぇからよぉ、おめぇなんかなぁ、名古屋に帰って味噌カツでも作ってろコノ野郎。
それからよぉ、ヒデのおっさんよぉ、何か、ウチのCHANGOに用があるみてぇだなぁ?えぇ?なんだったら、来月、CHANGOちゃん、シングルやるかここで?別によぉ、お前の得意な、『アッチ方面』のファイトスタイルで来ても構わねぇぞお前、えぇ?行儀よく来られても、俺らなぁ、物足りねぇからよぉ。だけどなぁ、俺らお前の更に上を行くスタイルでお前をぶっ潰してやるからな。
なぁ田村!これで分かっただろお前!2014年もなぁ、このHEAT-UP、エンターテイメント部門も含めて、試合も含めて、引っ張ってってるのは、この俺達無宿だ。えぇ?田村聞いてるかお前!あぁ?その点忘れるなお前。
それからよぉ、最後にひとつだけ言っとくぞお前。俺ら、無宿、三人だけだと思うなよ?あぁ?よく考えてみろお前?オイ、今のな、プロレス界、どこの団体見てもな、俺の息がかかってる奴らなんぞなんぼでもいるんだよ。オイ、いいか?お前今、俺の後輩に色々声かけて、お前のこと一番いじめてぇっつてる奴探してんだお前!まぁ、ヒントを与えてやるとすれば、まあそのメンバーの中になぁ、ス○ー○青○と清○基○は入ってないけどな?(CHANGOが何故か反応する)あたりめぇだろコノ野郎!あんなたりぃ奴ぁなぁ!
14011805007
いいかお前、今日、これでわかっただろ!マイクも含めて試合も含めて、穴がなんもねぇんだ俺ら今!唯一なぁ、穴があるとすれば、今日CHANGOが無宿のTシャツ忘れた位だ。まぁまぁまぁ、こういうマイクも含めてなぁ、俺らがナンバーワンなんだ!まぁ、って事でよぉ、まあそう言えばCHANGOちゃんもPSYCHOちゃんも、俺今日、技らしい事何にもやってねぇからよぉ、ちょっとこれからまた、ボーナストラックで、コイツいじめちゃおうか?なぁ!」と、再び乱闘が始まる。
次にマイクを握ったのは久保田英裕。
「オイ!新井健一郎!言いたい事はそれだけか!上等だコノ野郎!男はなぁ、黙って勝負だ!オイCHANGO!てめぇ俺とサシでやるだぁ?てめぇ等三人寄ってたかってなぁ、組まないと何も出来ない奴が、サシでやるだぁ?上等だ。てめぇ…久保田英裕でも、ヒデ久保田でもどっちでもやってやるよ!お前の好きなようになぁ!この場で!てめぇ、穴がないだと?お前はなぁ、俺の膝の下だ!足元になぁ、這いつくばって、てめぇの○○の穴ここにいる全員に見せてやるからよ。お前、来月、覚悟しとけよ!オイ新井健一郎、てめぇもだ!
お喋りが過ぎるんだ!そういう男は嫌われるぞ。オイCHANGO!てめぇ吐いた唾飲み込むんじゃねぇぞ!俺と一対一だ!オイ!泣いても騒いでも、てめぇ俺に喧嘩売った事を地獄で後悔させてやるからな。わかったかコラァ!!!」
かくして来月のHEAT-UP王子大会において久保田英裕vs.CHANGOのシングルマッチが決定。「名古屋最凶悪」と言われているヒデ久保田のHEAT-UPマット登場となるのか、それは本人のみぞ知る事である。

無宿が去り、王子BASEMENT MON☆STARに一瞬の静寂が訪れた。
五試合を完走し、ダメージの深さもあって立ち上がれない田村和宏。観客からの「田村!」「田村!」の声に反応しようとする。そこで再び久保田が口を開く。
「しっかりしろオラァ!お前あんだけ言われて、悔しくないのか!てめぇが五試合やるっつったんだろうが!オイ!てめぇ自力で立ってこいオラァ!
オイ!ここにいるみんなはなぁ、てめぇの、そしてHEAT-UPの生き様見に来てんだろ!てめぇ五試合やった位でよぉ、ハアハア言ってんじゃねぇよ!
ここまでコケにされてなぁ、てめぇそれでも男か!ここにいる全員に、てめぇ、言葉で示せオラァ!!」
マイクを通さず、地声で田村に激を飛ばす久保田。それだけに無宿に散々コケにされた怒りが伝わる。
何とか立ち上がった田村、しばしの沈黙の後―。
「俺には、こうして試合で、見せることしか出来ません。だから、生命を懸けてこのリングで一試合一試合プロレスをします!そして、HEAT-UPに来てくれた仲間達、そして応援してくれる皆さんと一緒に上目指して頑張りたいと思います!」そう言うと前のめりに崩れ落ちる田村。
14011805009
その田村に駆け寄ったのは誰あろう、今回のフル出場を提言した渡辺宏志。田村の肩に手をやり、
「田村、よく戦い抜いた。HEAT-UPはお前独りじゃない。ここにいる全員が、ここにいる全員が!HEAT-UPだ。
いいか、だから今日は、この一言を言わせてくれ。『夢追い人は、孤独じゃない』!!WE ARE HEAT-UP!!以上だ。」

円陣を組む田村&渡辺&名古屋勢。渡辺の音頭で前述の言葉を叫び、団結するリング内の面々。
確かに所属は一人となった。しかし自分の周りには叱咤してくれる、激励してくれる、体を張って共に戦う仲間がいつの間にか集まっている。

いいじゃないか、馬鹿馬鹿しいと思われそうな青春ドラマみたいなエンディングがあったって。

いいじゃないか、某少年週刊誌のような「友情」「努力」「勝利」がリングの中にあったって。

それだけ感情を爆発させられる、それがリングの中にはあるのだ。
普段は恥ずかしくて出来ないような「非日常的な空間」が思う存分楽しめるのだ。
エンディングが終わっても拍手を送り続けた観客がなによりの証拠。

再び立ち上がり、希望を持たせてくれる。それがHEAT-UPのリングなのだから―。

Reported by 敷島博士

14011805001

B!

You May Also Like