6・27HEAT-UP王子大会 全試合結果


【王子、革命の雨2015】
日時:2016年6月27日(土)開場18:00/開始19:00
会場:東京・王子BASEMENT MON☆STAR
観衆:85名

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▼オープニング
てっしー手島レフェリー、弥武芳郎リングアナのインフォメーションコーナー。
来週7月5日、道場検証マッチのカードが決定。そして専用の寮が設立された事を発表。
そしてHEAT-UP全面協力の映画が作成される事が伝えられる。日本大学芸術学部出身者による映像制作団体三代川達(みよかわたち)による”アンダードッグ カウント3.1からのパイルドライバー”。リング上には主演を務める飯野雅彦、プロデューサーの清水逸太郎、監修の下口努(敬称略)が上がる。
HEAT-UP側の主役を務めるのはてっしー!「役者を15年続けてきてようやく主役が張れる!」と意気込むてっしー。しかしここで清水氏より「映画の題名にちなんで、てっしーのパイルドライバーが見たい」と言われる。しかしてっしーは「僕はプロレスラーではないので…その代わり一発芸が得意です!」と強引に一発芸を披露。
場内の空気を変にしてしまったてっしー…そこに無宿の新井健一郎、那須晃太郎が現れる。「パイルドライバーが出来りゃ俺たちが主役を張れるんだよな!」とてっしーにパイルドライバーを敢行しようとするアラケン。
田村和宏が割って入りアラケンのパイルを阻止、勢いでアラケンにパイルをぶっ放した!目の前で繰り広げられる乱闘劇にすっかり萎縮してしまった三代川達勢…と思っていたが、実はその技の美しさに見惚れてしまった清水氏、「田村選手、是非主役をお願いします!!」と掟破りの逆指名!ノリノリで引き受ける田村、悔しそうな表情のてっしー…かくして、王子大会は開始された。

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▼第1試合 “王子ヤングWAR~HEAT-UP vs. ASUKA~”
タッグマッチ 15分1本勝負
○仲川翔大&菅原健太(12分44秒 片エビ固め)●近藤”ド根性”洋史&兼平大介
※スワントーンボム
高島平大会から勃発したHEAT-UP近藤とASUKA仲川の因縁。お互いに刺激を求めた結果、HEAT-UPのマットで2014年デビューの4人によるタッグマッチが実現する事となった。
選手入場式から意識し合う両陣営、はやる気持ちを田村和宏が止めに入った程。待ちきれない感じがする近藤と仲川。
試合開始、先発は近藤と仲川。近藤の逆水平と仲川のエルボーが交錯する。タックル合戦ではどちらも倒れず。仲川が正面跳びドロップキックで先制すれば、近藤はコーナーワークを上手く使ったド根性ホームランでお返し。
HEAT-UP初参戦となる菅原、長身の兼平と並んで立っても見劣りしない体格。タックルで兼平をぶっ飛ばすと仲川にタッチ。ボディースラムで仲川を投げ飛ばした兼平、近藤とのツープラトン攻撃を披露。
近藤の逆片エビ、兼平のSTFで仲川を攻め込んでいく。近藤のコーナー突進をかわした仲川、後頭部へのキックからスイングDDTで逆襲。交代した菅原は近藤にボディースラムからラリアット、串刺しベイダーアタックから水車落としへ。逆エビ固めに捕らえられるが何とかロープに逃げた近藤。
ドロップキック連発でピンチから脱出した近藤、兼平がフォーアームから側転エルボー→フェースクラッシャー。エルボー合戦の持ち込むが、ブレーンバスターで菅原に投げ飛ばされる。バックの取り合いを上手く制した兼平がコンプリートショット。
両軍交代、近藤と仲川はドロップキックの打ち合い。エルボーで打ち勝った仲川、ロープに走るが近藤のスパインバスターを食らう。兼平のランニングニーを呼び込み、久しぶりにド根性デスロック(サソリ固め)へ。絞り上げてギブアップを迫った近藤だが、菅原のカットに阻まれる。
チャンスと見た近藤が仲川を担ぎ上げる。空中で体勢を入れ替えた仲川、近藤の後頭部にキック。すかさず菅原がラリアットで追撃、カットに入った兼平には水車落としをお見舞い。勝機を掴んだ仲川がスワントーンボムを炸裂させ、ガッチリと片エビ固めで押さえ込んでカウント3!
「カウント2だろ!」てっしーに詰め寄る近藤、その後もやり合う両陣営。仲川と菅原、敵地のリングで同じ位のキャリアを持つ選手からの勝利は大きい。まだまだ熱は冷めない。次なる戦いの舞台は王子か、それとも…??

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▼第2試合 “特別試合~東西テクニカルパーリナイ~”
シングルマッチ 20分1本勝負
○マサ高梨(12分20秒 バッカス)●アルティメット・スパイダーJr.
“ザ・トリッキー・ヒーロー”アルティメット・スパイダーJr.がHEAT-UPマット初登場。「何かかっこいいじゃないですか!」招聘した理由について、その一部を語った田村和宏。一方対戦相手は”混沌の酒呑童子”マサ高梨。右手に掲げられているのは「KO-D無差別級いつでもどこでも挑戦権」。
突然、この試合にいつどこ挑戦権が賭けられる事となるアナウンスが。館内から「チャンス!チャンス!」の声がかかり、スパイダーも「俺、チャンス?両国?マジで?…今知ったんですけど!」とやる気十分。
試合開始、蜘蛛のように地を這うスパイダーの動きに警戒する高梨。手四つからリストの取り合いを繰り広げ、先手はスパイダー。ヘッドスプリングからアームドラッグ、リープフロッグで高梨をかわしてドロップキック。
リング内でアピールするスパイダー、場外にエスケープした高梨は「来てみろ!ここで勝ってみろよ!場外で勝ってみろコラ!」と挑発。スパイダーが追いかけるとスッとリングに戻り「大阪人はわかりやすいな!カマン、スパイダー!!」と更に挑発する。
これにはさすがのスパイダーも「大阪なめられてまんなぁ!」しかしリングに戻ろうとすると高梨が側頭部へのドロップキック、セカンドロープに足を固定しておいてDDTで叩きつける。こういう攻めは高梨の真骨頂。
高梨はスパイダーの足を極めつつフェースロックで絞り上げる。何とかロープに逃れたものの、ダメージが残るスパイダー。それを尻目に青コーナーのコーナーポストを外す高梨。更にコーナーにあるいつどこ選手権目録を凶器に使おうとするが、ミスター村杉レフェリーが阻止。
それならばとむき出しのコーナーにスパイダーを叩きつけようとする高梨だが、スパイダーは寸前で防御。ドロップキックを皮切りに怒涛の猛反撃を見せる。不知火の体勢から決める変形のネックブリーカーからミサイルキックは見事。しかし高梨もしぶとくネックブリーカーから羽根折り固め。
チンクラッシャーからのスーパーキックを回避したスパイダーはスクールボーイ、回転十字固め、ウラカン・ラナで丸め込むが、返した高梨が低空レッグラリアットを一発、両者ダウン。
両者が起き上がると、高梨はスーパーキックからタカタニックの体勢へ。スパイダーが踏ん張って上体を起こすと、高梨の額がむき出しのコーナーへ。この隙にスパイダーがジャーマン!あわや挑戦権移動か?と思われたが何とか肩を上げる高梨。
首をロックした状態で投げようとするスパイダー、だが高梨は踏ん張って回避、クルリと丸め込むバッカスで技ありの勝利。見事に挑戦権を守り抜いてみせた。試合後スパイダーを称えるかと思わせて、目録で頭をポコン!と叩き堂々とリングを去る高梨であった。
「…勝ちは勝ちや…負けは負けや…しゃあないな。見たこともない奴を応援してくれて本当にありがとうございます(館内拍手)。
気楽には来てないけど、まさかビッグチャンスが賭けられているなんて、ホント知らなくて浮き足立っちゃいました。すいません。
負けは認めるけど、俺は勉強不足を後悔しています。俺はこのあとの試合、めっちゃ見て、HEAT-UP勉強するぞ~。とりあえず、食い込みたいねん!」
初登場ながら、そのキャラクターを王子の観客は大いに認めていた。この後、スパイダーは意外な手段を使ってHEAT-UPマットに食い込もうとするのだが…

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▼第3試合 “ハイテンション↑Magic”
シングルマッチ30分1本勝負
○那須晃太郎(15分01秒 クロスヒールホールド)●風戸大智
かつては無宿の曲者・PSYCHOからシングルでフォール勝ちを収め、対無宿の最前線に立った経験もあるユニオンの風戸大智。しかしこの試合で「現在の無宿」の存在を改めて思い知らされる羽目になるとは…
「無宿の鉄砲玉」と称された那須晃太郎。ただの弾丸ではない。言ってみればマグナムの弾丸か。ぶ厚い身体から繰り出される速射砲のキックがそれを物語る。ローキック一発で試合を優位にひっくり返してしまうのだから。
那須がマグナムなら、風戸はさしずめワルサーと言った所か。細身の銃身から繰り出される弾丸は、ピンポイントで那須の急所に攻撃を加える。エルボーでぐらつかせた那須の左腕に放ったかち上げ式エルボーがそれに値する。
エルボーのバリエーションを多用して那須を攻める風戸。正面から叩きつけるエルボーパッド、スリーパーから頭頂部に叩き込むエルボースタンプ、寝かせた那須に落差のあるエルボードロップ。
ところが那須はサッカーボールキック一発で劣勢をひっくり返す。館内からの「もう一丁!」の声に、サービス精神からか重い二発目を風戸の背中に叩き込む余裕を見せる。
ダメージの大きい風戸を攻め込む那須、エルボーを打ち込まれても張り手一発で崩してミドルで黙らせる。レッグロックからスイッチした膝十字固め、キチンシンクからアキレス腱固め。風戸の表情が歪む。
立ち上がれない風戸を踏みつけ、フェイスカット。サミングを注意する村杉レフェリーに「額だよ!」と反論。しかし、ブレーンバスターで逆に投げられると攻守が一転。風戸はエルボーからジャンピング・ネックブリーカー。
串刺しエルボー2連発から腰へのエルボーを挟み、変形のX固めへ。スタンドからグラウンドに持ち込み、変形逆片エビから丸め込む。トラースキックからハイキック、変則コンビネーション。しかしスピンキック、ジャンピングスピンキックを読まれて那須のアンクルホールドに持ち込まれる。そのまま那須は裏アキレス腱固めへ。
足を攻められて再び立ち上がれなくなる風戸。ロープに振られても途中で倒れてしまう。「できるのか?」村杉レフェリーが問いかけるが試合は続行。死力を振り絞って風戸はゼロ戦キックからスライディング・アックスボンバー。そしてフィニッシャーのシスター・アビゲイルの体勢へ。
こらえた那須、バックの取り合いから前方回転してアンクルホールド。足首を極めようとする那須の側頭部に風戸は蹴りを放つが、後ろに下がった勢いから那須がランニング・ロー。カウント2で返す風戸。
しかし那須には隠し銃・デリンジャーの存在があった。飛距離こそないが、至近距離で撃てば殺傷能力は高い。それが那須のサブミッション。ガッチリとクロスヒールで絞り上げると風戸はギブアップ。
勝負が決すると、近藤・兼平・練習生の飯塚がすぐに駆け込み風戸を心配する。しかし那須はそんな3人を蹴散らし、風戸にコールドスプレーを噴射。当然患部ではなく顔面に。屈辱にまみれた風戸だが、いつかまた無宿の前へ。そう願うファンも多いだろう。
一方、那須はHEAT-UPマットに上がってからシングルマッチで未だ無敗を続けている。田村戦の引き分けがあったものの、負けていないのだ。このままいくと、HEAT-UPや無宿関係なく恐ろしい存在になりそうである。

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▼第4試合 “Who is Tiger?~赤虎 vs. 青虎~”
タッグマッチ 30分1本勝負
アミーゴ鈴木&○HEAT-UPの「赤虎」(10分04秒 反則勝ち)新井健一郎&●無宿の「青虎」
※ロープ絞首刑
またもや初登場メンバー、HEAT-UPの「赤虎」がアミーゴ鈴木とのタッグで初めて真紅のマットに上がる。対する無宿は新井健一郎のみが入場。
「次の王子で『ある英雄』を青虎に仕立て上げる」と不気味な発言を残しているアラケン。リングインするなりマイクを握る。
「いや~、これはこれは。HEAT-UPの、HEAT-UPの「赤虎」さんじゃありませんか。えぇ?お元気そうで何よりですねぇ。えぇ?
まあ、先日の高島平大会でHEAT-UP軍はまんまとウチの無宿の「赤虎」ちゃんのマスクとコスチュームを、まんまと盗んで!えぇ?しかも、よりにもよってこんな年寄りに被せるとは…えぇ?HEAT-UP、なかなか面白い事してくれるじゃねえか。
まあよ!お前、日本には昔から『馬子にも衣裳』ってことわざがあるけれども!オイ、お前歳いくつなんだこの野郎。恥ずかしくねぇのかよ?えぇ?
まあ…そんな老人、お爺ちゃんと組まされるアミーゴも、とんだ貧乏くじ引いちまったもんだなぁお前。こんな奴、使い物になるわけねぇだろう?お前、その覚悟できてるのか??
という訳で!ウチの赤虎ちゃんのマスクを盗んだHEAT-UP軍に今から制裁する意味を込めて、俺は今から『劇薬』を投入してやるからなお前!青虎のマスク被って今から出てくる奴は、はっきり言って!あのマスクを一番被せちゃいけない男だ。
俺もどうなるかわからないんだ。はっきり言う!!『事故試合』になるかも知れねぇ(観客席の一部から「おぉ~!!」という声援)。その時はな、それはそれで宣伝にもなるだろう。お前らtwitterでガンガン呟けよ!『今リング上でとんでもない事故を見ちまったなぁ』と!!
という訳で!!『劇薬』!!カモン!!!」
流れてきた入場テーマは何と、影山ヒロノブ&前田哲也の「SHININ’ ON LOVE」、そう、名古屋の英雄ウルトラマンロビンのテーマ。かつてHEAT-UPマットで暗殺宇宙人ザックル星人に敗れ、行方がわからなくなっていた正義の使者が無宿に捕らえられているとは誰が考えただろうか??
青虎のコール後、すぐに奇襲攻撃を仕掛ける無宿。場外で青虎がアミーゴをいたぶる間に、リング上では赤虎とアラケンの一騎打ち。赤虎はかつて四次元殺法で一世を風靡した初代タイガーマスクのような華麗な動き。変則的なキックでアラケンをきりきり舞いさせる。
しかし場外から青虎の魔の手が赤虎に襲いかかる。自らを制されていた虎縄を巧みに使って赤虎を攻め込んでいく青虎。そんな青虎だったが、アミーゴがリング内でマスクを強引に剥ぎ取ると…そこには正義の味方が!!
我に返ったロビンはアラケンにウルトラダイナマイトを連発!倒れるアラケンを尻目にリング中央でウルトラポーズ…すぐにアラケン&那須に捕まり青虎マスクを被されてしまう。
リング内でアミーゴを攻めるアラケンに対し、ロビ…いや青虎はもがき苦しんでいる模様。しかしアミーゴが視界に入ると「エ・モ・ノ・ダ」と言わんばかりに虎紐を持ち出して攻撃。してやったりのアラケン。
それでも何とかアミーゴが無宿を分断、赤虎は暗闇脳天からダイビング・ヘッドバットをアラケンへ!ところがもう制御不可能となったロビ…いや青虎が入ってくると試合は無茶苦茶に。最後は青虎の絞首刑攻撃に村杉レフェリーの反則カウントが5まで入り、無宿の反則負けに。
名誉の反則負けといわんばかりに晴れ晴れとした表情のアラケン。青虎を賞賛しようとするが、制御不可能となっていた青虎はアラケンをサイド・スープレックスで叩きつけ、苦しみながら何処かへ姿を消してしまった…
「オイ、晃太郎ちゃん、俺16年プロレスやって来てるんだけど…あんな悪者、まるで萩本欽一のコントみたいじゃねぇか!(館内笑い)あんなヒール、初めて見たよ!何か見境なく、マスクの針の力だよな?一番深い所にささってたみたいで。最後、間違いなければアイツ、俺を攻撃してたよな??
なんだアイツ!俺を攻撃しやがって!!もうあったまきた!オイ!だったら次は、あの青虎とやってやろうじゃねぇか!!
…まあまあまあ、結局はそういう事なんだろうけど、そうやって言うのは三流のマイクをやる奴だからな。今日改めて思いましたよ。俺は確かに、無宿のトップとしてやらせてもらっているけど、まあ確かに田村はあんなレベルだ。肩で風切って家まで帰ってるよ。いつ来たって余裕綽々だ。
そこで俺は今日思ったよ!…普通によ、青虎のマスク被せたロビンと戦う方がよっぽどハードル高いんじゃねぇのか??という訳でHEAT-UPがいつまで経ってもハードルが低いから、俺は自らの意思で高いハードル設定しようかと思ってる。
という訳で次回、北千住だったっけ?7月12日、しかもお昼だって…オイ、お昼からいきなり俺は青虎のマスク被せたロビンと、戦ってやろうじゃねぇか。はっきり言おう、事故になるぞ(館内笑い)。オイ!日曜日の昼間っから、お前らにはとびきり上等な事故を見せてやるぞ!みんな見に来い!!」
ついにたどり着いた恐ろしい試合…自らのハードルを上げると豪語したアラケン、果たしてどんな異世界が北千住で繰り広げられるのであろうか?そして自らの意思関係なく凶悪に仕立て上げられてしまった英雄の行方は??
次回HEAT-UP北千住大会、「彷徨える英雄、悪の首領と真昼の決闘!」(あくまでも仮の題名です)をお楽しみに!!!

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▼第5試合 “YAMADAレボリューション21~Jの革命~”
シングルマッチv60分1本勝負
○田村和宏(22分28秒 ミノルスペシャル)●山田太郎
王子のリングで、田村和宏が無宿以外の選手とシングルマッチを行うのは2013年4月20日、対ダイスケ戦以来となる。現在の無宿の勢いを抑えられる程勢いに乗っている男、それが山田太郎だった。
はっきりと言わせてもらおう。田村和宏対山田太郎のシングルマッチを2ヶ月ぶりの王子大会のメインにぶつけてくるのは、冒険なのかも知れない。しかし常々言っている田村和宏の言葉を借りると「HEAT-UPは挑戦し続ける」。
スーパーJボーイズのプロレス革命だけではない。HEAT-UP自体も現在のプロレス界に革命を起こそうとしている。それがこのメインイベントではないのかと感じさせた。
入場式からおちゃらけムードを一切封印していた山田。正装で入場してくると館内のヴォルテージは高まっていく。よくよく見ると両者共にガウン姿での入場、この試合に賭けているものが半端ではないことが伺える。
田村のグラウンドに対抗する山田のジャベ。流れるような展開から山田の決めたネックロックが最初の見せ場となる。切り返した田村が足関節を狙う。山田も切り返すと今度は田村が腕十字からキーロック。
スタンドに戻り、山田がロープワークからアームホイップで田村を投げ飛ばす。ボディーへのソバットで山田を止めた田村、ロープに走るがそれは山田の罠。ヘッドシザースホイップで場外に叩き落とされる田村。
エプロンからコーナーに登った山田は、場外の田村にラ・ケブラーダ!炸裂すると同時に響く「ゴンッ!」の衝撃音。その音の原因は直後に判明するのだが、続けて山田はまだ場外にいる田村にトペを一閃!
リングに戻ってチンロックで田村を攻める山田…気がつくと額から滴り落ちている血液。山田がケブラーダを放った際、額から落ちてしまったのが原因。偶発してしまったアクシデントだが、試合は続行された。
「俺たちは二人でひとつだ!」盟友・タケシマケンヂが得意とする背後からのヘッドバットを見せる山田。倒れる田村にストラングルホールドで追い打ち。突っ込んで来る田村をコーナーに乗せ、雪崩式の攻撃を狙った山田だったが察知した田村はトップロープを使ってアームブリーカー。更にロープを掴んでいる山田の左腕目掛けてダブルフットスタンプ!
逆襲に転じる田村、ミドル連打で山田をコーナーに追い詰める。コーナーに振られるとカウンターのウルトラタイガードロップ。そして痛めつけた左腕への腕十字。セカンドロープを蹴って、スイング式のアームブリーカーからワキ固め。徐々に田村の腕殺しが功を奏してくる。
それでも山田の革命は消えない。左腕を攻めに来る田村をかわしてジャンピングネックブリーカー。トップロープに田村の首を叩きつけるスタンガンから、変形のネックブリーカーを挟む。更にエプロンから繰り出すスイングDDTから雄叫びを挙げ、無防備の田村を踏みつけるカーフスタンプ!
追い討ちをかけるため、リバースフルネルソンの体勢に入る山田。踏ん張った田村がロープに走ると、ラ・ミスティカからアンドレ!再び左腕殺しのフルコースに入る田村。必死に逃れる山田。
先程以上に気迫のこもったミドル連打で山田をコーナーに追い詰める。スリングブレイドを切り返され、ジャーマン気味に投げられそうになるが着地、ロープに走ってスリングブレイドを決めた田村。
ミサイルキックから観客を煽ると、コンビネーションからミノルスペシャルへ。堪えた山田はエビ固めで押さえ込むがカウント2。丸め込み技を連発してフォールを狙う山田、立ち上がった瞬間に田村のアックスボンバー!
ランニング・ローからバズソーと蹴りまくってフォールを狙う田村、しかしカウント3を許さない山田。再びコーナーに登った田村、捕らえた山田は雪崩式バックフリップ!自らの首も危険になる一撃で両者ダウン。
膝立ちの状態でエルボーを打ち合う両者、山田がヘッドバットを放てば田村は走り込んで胸板を蹴りつける。山田はフォーアームでお返し、フォールを返されてもグラウンドの状態でエルボーを打ち込んでいく。
ダメージを負った田村に、山田は必殺技の一つであるトップロープからのダブルニードロップ!うつ伏せになった田村の首にもう一撃!とどめとばかりにトップロープからの一撃を放とうとするが、気づいた田村は初公開となる雪崩式リバースフランケン!!山田の首が垂直に突き刺さる一撃。
ここから田村が怒涛のラッシュ。山田の左腕へのダイビング・ニーからアンドレ。ギブアップしなかった山田の左腕にキック、再度ニードロップ。コンビネーションからジャンピング・ハイを挟んでミノルスペシャル、押さえ込まれそうになるが脱出、左腕が伸びきってしまい遂に山田はギブアップの意思表示。20分を超える激闘は田村の勝利、山田にとっての「三度目の正直」はならなかったが、過去の対戦を超えるクオリティの熱闘に拍手を送らない観客は存在しなかった。

▼エンディング
「たろちゃん…強かったよ!君の実力は十分わかっているけど、こんなに強いとは思っていなかった。たろちゃん、今日は俺を指名してくれてありがとう!(館内拍手)」
戦い終わってノーサイド。好敵手となった山田を称える田村、山田にマイクを渡そうとすると…何故かそこに現れたのはアルティメット・スパイダーJr.であった。スパイダーがマイクを握る。
「田村さん、メイン終わったあとにいきなりリングに入ってきて、まずはすみません。俺、今日初めてHEAT-UP出させてもらいました。俺、目標決めました。HEAT-UPにこれから出るために、俺のターゲットは…あんただ、田村さん。あんたと俺は対局に立つ。
俺は一個決めた。あるユニットに入る。あんたと対局に立って、そして俺と肩を並べてもらうのは…あんただ山田さん!!!(館内「おぉ~」の声、痛めている左腕を掴まれてかなり痛そうな山田)
俺、初めてあなたの試合見て、感動しました!あんた聞くところによると、ユニットやってるでしょ?スーパーJボーイズ。俺も入れて、って言うか、俺と肩並べて、あの不動のエース田村和宏の対局に俺も立ちたいんだよ!頼みますよ山田さん、何か喋ってください!(とまたもや山田の痛めた左腕を掴んで揺さぶっている)」
観客の「痛い!痛い!」の声、セコンドの風戸大智の姿にはっと気づくスパイダー。どうやら必死になっていて状況が目に入っていなかったらしい。
「…いきなり過ぎて何かよくわからないけど、今日はパートナーのタケシマケンヂがいないから、即決は…それと今俺よくわかってないから。
でも、アルティメット・スパイダーJr.さん、あなたも名前に『J』が入っているから…山田太郎、タケシマケンヂ、そしてスーパーJボーイズ第三の男アルティメット・スパイダーJr.が、第三の男として加入してもいいですか?どうですかお客さん??(館内から大きな拍手と『J』コール)
満場一致ってことで、スパイダーさんがスーパーJボーイズ第三の男に決定しました(スパイダー「やったー!!」)。スパイダーさん、そして田村和宏、HEAT-UPファンのみんな、覚えておけ。
スーパーJボーイズの『J』は、JAPANのJでも、じゃがいものJでも、ジャニーズJr.のJでもない。スーパーJボーイズの『J』は…」
力尽きてマイクを離す山田、「山田さーん!!!」叫ぶスパイダー、かくして今日のヒーローの一人である山田太郎はスパイダーとセコンドの肩を借り、沸き起こる大きな拍手の中リングを去っていった。
「…結局なんだったんだ…??Jボーイズの『J』はなんのJなんだ?まあいいや。アルティメット・スパイダーJr.がここHEAT-UPのマットで自己主張、このリングをもっともっと熱くしていきたいので、皆さん宜しくお願いします!」
最後に残された田村がその場を締めた。エンディングは田村、近藤、兼平がリングに上がって「王子、ヒートアップ!」。
新たなる戦士達もHEAT-UPのマットを熱くしようと自己主張を始めた。負けていられないHEAT-UP、田村和宏、近藤”ド根性”洋史、兼平大介はまだまだ躍動し続けていく。
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【プロレスリングHEAT-UP大会後アンケート】

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