4・26HEAT-UP MON☆STAR13 試合レポート~メインイベント~ ―HEAT-UP MON☆STAR13 ~メインイベント―

アックスボンバーズ。2005年に現全日本プロレス・大森隆男が「若手選手の育成になれば」と各団体に声をかけて軍団を結成。メンバーは若き日のisami(現木高イサミ)・726(なつる)・宮本裕向・田村和宏の四人であった。
あれから9年の歳月が経ち、田村は自らの団体を立ち上げ、イサミと宮本は押しも押されぬトップレスラーとなった。
■メインイベント ヤンキー王子初見参! 熱い絆に夜露死苦
6人タッグマッチ 60分1本勝負
新井健一郎【無宿/DARGON GATE】&PSYCHO【無宿】&○丸山敦【無宿】(14分30秒 片エビ固め)●田村和宏【HEAT-UP】&宮本裕向【666】&小仲=ペールワン【666/GUYZ!】
※TAJIRI公認バズソーキック

002 3月大会で無宿に勝利、勢いづく田村和宏が対無宿の助っ人として呼び寄せたのが誰あろう宮本裕向。名古屋大会で散々コケにされた報いを本拠地王子で返そうとするHEAT-UP軍の目論見であったのであろうか。
無宿入場、最初に姿を現したのは「元・タイガースマスク」丸山敦(まるやまあつし)。PSYCHOは3月大会で奪取したWORLD NICE GUY GOWNを手に持って入場。いつの間にかピンクフロイドの名曲「吹けよ風、呼べよ嵐」が無宿の代名詞となっている感じがする。
003 田村組入場、田村と宮本は「斧爆弾」Tシャツを着用して入場。(宮本は赤の特攻服の下に着用。コール時にそのTシャツを観客席に投げ入れる)やはり田村のコール直後に両チームが入り乱れる乱闘から始まる。
場外戦からリング内に戦場が移ると、HEAT-UP軍によるトリプルドロップキックがPSYCHOに襲いかかる。更に宮本→小仲の666勢がPSYCHOを攻め立て、HEAT-UP軍が先制に成功する。
しかしロープワークのさ中、丸山が場外から小仲の足を引っ張って転倒させる。ここから無宿による小仲への集中攻撃。場外で痛ぶり、コーナーに詰めてからのハイキックは丸山。新井のカウンターのスリーパーから連携フットスタンプへ。小仲がかわして未遂に終わらせるが、新井がマンハッタンドロップからジャンピング・パイル。再び連携フットスタンプを敢行し成功させる無宿。コーナーの宮本を挑発、丸山のソバット→フライングメイヤーからPSYCHOのアトミコ→珍しい裏STFで小仲を絞り上げる。
小仲は新井のブレーンバスターを切り返してスリーパー→座禅式ドロップキックで一矢を報いる。交代した宮本は「HEAT-UPファンの皆さん、愛してま~す!」からのスロートチョップ。新井&PSYCHOにロープに振られるが二人まとめてハンドスプリングエルボー。新井への串刺しダブルニーから腹部への低空ドロップキック。逆にコーナーに振られてもラリアットで反撃。八面六臂の活躍を見せた宮本。
013 宮本のコブラツイストを切り返して同じ技で反撃する新井。腰投げで振りほどいた宮本、新井をロープに振ろうとするがこらえられる。逆にカウンターのエルボーで反撃、小仲に押さえつけられるが宮本の攻撃を自爆させDDTへ。
014 PSYCHOが串刺し式の浴びせ蹴りから回転式ネックブリーカードロップ。宮本が起死回生のファイヤーサンダーの体勢に入るがかわすPSYCHO。ジャンピング・ハイを狙うが宮本かわしてPSYCHOの両膝をマットに叩きつけた所で田村にタッチ。
015 田村はミサイルキックからロー&ソバットのコンビネーション→スリングブレイド。一気に逆十字に持ち込むがPSYCHOが体勢を入れ替えてエビで丸め込む。それを切り返した田村はアンドレ。丸山がカット。
016 PSYCHOの痛めた腕に田村がミドル連射、ミノルスペシャルを狙うが振りほどいたPSYCHOがロープに走って前方回転式スタナー、丸山の投げ捨てジャーマンと繋ぐ。
017 TAJIRI公認バズソーをかわした田村がスクールボーイで丸め込む。逆にバズソーを狙った田村の蹴りをかわした丸山がスーパーキック。コーナーに田村を振るが逆襲のウルトラタイガードロップを食らう。
018 チャンスと見たHEAT-UPサイドは丸山に照準を絞る。田村と宮本によるダブルアックスボンバー!ミドルの連打で丸山を追い込む田村。
019 蹴り足をキャッチされると飛びつき逆十字でギブアップを迫る。振りほどいた丸山はラ・マヒストラル。カウント2で返され、不用意に立ち上がった瞬間田村のハイキック!ガッチリと片エビ固めで押さえ込むが新井が懸命のカット。新井の攻撃をかわした田村は再びハイキック。コーナーにフラフラと歩み寄る新井に小仲がパキスタン式三角絞め。
021 アピールからコンビネーション、そしてミノルスペシャルを決めて勝負あったか!?と思われたが、いつの間にかリングサイドに現れていたCHANGOが手島レフェリーの足を引っ張って場外に引きずり出す。
丸山はギブアップの意思表示を見せ、田村が勝利したと思われたがレフェリーが見ておらず無効に。
022 手島レフェリーに詰め寄る田村の背後から丸山が急所攻撃!直後にTAJIRI公認バズソーを叩き込み、エビでガッチリ固めると田村も返せず、2014年度最初の王子大会メインでエースの田村がフォール負けを喫してしまうというバッドエンディングに。勝ち誇る無宿の面々。
024 「いや!いや!!いやぁ~!!丸山ちゃん!アナタ素顔になって、これからどれだけ頑張っていけるのかなと思って、今日はちょっと半信半疑な部分もあったけれども、アナタ、完璧じゃないですか!えぇ?
まあ、まあ、PSYCHOちゃんも、相変わらずいい仕事してくれるし、え?CHANGO、何かやってくれたのかな君は?(CHANGOがエプロンで爆笑している)俺の知らない所で、みんな動いてくれる。えぇ?もうね、丸山ちゃん、無宿にね、俺いらないんじゃないかって思ったりして。」完勝に新井のマイクも冴える。
025 「健さんあっての!」丸山が新井を称える。
「大丈夫俺いても?ああ。ま、そりゃそーだわな。まあまあ、そんな事よりも!田村さん!田村さん!えぇ?アナタって、本当に、汚い男ですねぇ。えぇ?よりによって、デスマッチファイターの、トップ中のトップの、宮本裕向に助っ人を頼むなんてアナタねぇ、えぇ?こんな、画鋲の上で、受け身とってケロッとしてる人に、こんな普通のリングで、勝てる訳ないじゃないですかホントに!
という事で、宮本選手、えぇ?アナタ、これからもずっと、田村とやって行くんですかホントに?えぇ?もうね、私達はアナタみたいなバケモンに、リアルモンスターにね、これから一緒に抗争したくないんですよ。なんだったら、握手して貰えませんか?」と宮本を無宿に引き入れようとする新井。何となくではあるがどうしようか?俺行っちゃおうかな?という表情をする宮本。
029 それでも宮本が断ると「まあまあそれも想定内だ、え?ま、それはおいといて、丸山ちゃん、アナタ、ね?タイガースマスクのマスク脱いで、ねぇ?ちょっと私もね、色んなとこ出てるからはっきり言ってアナタとはね、まあそういった意味ではライバル関係ですよ。お互いどこの仕事もね、奪い合うのか。ま、色々とアナタがね、どこに出てるとか、チェックさせてもらって。アレですか?今後、素顔で、全部?」と丸山に問いかける。
丸山は「んあっ?」とちょっと困ったような受け答え。館内は何故かこの瞬間笑いに包まれる。
「素顔でやっちゃうんですか!?まあ今日素顔でね、いい仕事したからアレですけど、ちょっと我々無宿、四人揃って、やはり一人ぐらいは覆面レスラーが欲しいんですよ。(館内の「えぇ~?」という声に)
俺は別に客に媚び売らないからねぇ?俺がそう思ってたら、この気持ちくんでくれますよね?」と新井。
「ぶっちゃけ被った方が楽です!」素直に答える丸山、笑う観客。
「でしょう!?素顔でやった事ないんだからねぇ。まあ、今日もねぇ、出番前にねぇ、俺出る直前に『素顔って慣れました?』って聞いたら、アナタ何て言ってました?」と丸山に言うと…
「あの~、フル○ンでリングに上がるようなもんです!」館内爆笑。
「お前!丸山ちゃんをなぁお前らコノ野郎、王子のリングでフルチ○でリングに上げていいのかコノ野郎!という訳で、私も用意いいもんでしてねぇ、実はアナタにとっておきの新しいマスクを用意してきたんですよ。被ってくれますよね?」丸山は「勿論です!」
CHANGOが持参したマスクを丸山に手渡す。「おぉ!これは、これは…これもう被ってもいいですね?」「被って被って被って」と促す新井。
マスクを被ると「うがーっ!」といきなり田村サイドに凄む丸山。
「いいじゃないいいじゃないいいじゃない、いいよいいよ、やっぱアナタはねぇ、正真正銘のマスクマンですよ!」新井が言うと丸山は田村サイドに「F○○K YOU!」と挑発。
「まあね、これでマスクはすんなり被ってくれた、あと問題なのは、アナタのね、この王子HEAT-UPのリング限定のマスクマン、その名前なんですよ。」
「考えてください!『丸山』って言われるのも『チ○チ○』って言われるようなもんですよ!」キャラクターは変わっても、変わっていないその人物像。
「まあね、私この丸山ちゃんと仕事するようになって、アナタの事を具(つぶさ)に見させて頂いて(丸山「ありがとうございます!」)、アナタはリング上での試合といい、マイクでの絡みといい、バックステージのコメントといい、ブログといい、全部頭の回転が早いの何の。アナタ、噺家(はなしか)になったら一流になれますよ!俺そんなイメージだったからね、最初思いついた名前が『林家無宿』ってどうかな?と。」館内からやんやの歓声が上がる。
「でもそれだとちょっとね、こっちもシビアに行かんといかんからな、こんないじめがいのある奴いっぱいいるから。ああ。そん時『林家!』なんて言えないからな。まあまあ、それはナシにして、ここはシンプルに、俺『赤い虎』をイメージしたから、『アカトラ』なんてどうですか?」
028 「アカトラ!アカトラ!アカトラ…」
「まあまあまあ、名前なんて最初はピンと来ないもんだよ。もう呼んじゃうけどアカトラちゃん、名前なんてアナタの実力を持ってすれば、あと一回か二回そのマスク被ってここで暴れてくれたら、もうすっかり定着するから心配しないでいいよ。」
「ホントっすか!?丸山って言われないっすか!?」
「言われねぇよ、言わせねぇよ!ああ。という事でじゃあもう、HEAT-UP限定でアカトラ本決まりって事で。やっぱね、アナタは赤が似合う!赤が似合うかっこいい!そしてこちらにも、ね、赤が似合う、ね、あそいや三人とも赤を基調にした、まあそんな中でもね、あのエースの、田村和宏さんときたら、ね!赤は似合うけど、アンタが似合う赤はね、『赤っ恥』の赤なんだよ。この間の名古屋スポルティーバの大会でも、俺らに負けて赤っ恥かかされて、え?今日もすっかりまたな、もうすってんころりん負けて、お前らまた赤っ恥かいてるじゃねぇか。え?6月の藤波戦はな、ませいぜい頑張ってくれ。そこは俺ら一切邪魔しねぇからよ。だけどそこに至るまで、来月の大会も、お前に、赤っ恥散々かいてもらうからな。えぇ?
という訳で、筋道は立てましたよ、主導権はこっちが握りましたよ。来月も、俺ら無宿、相手してくれますよね?」
「駐禁代払ったのか!?」とアカトラ(名古屋大会の際、田村は駐禁を切られてしまっているのである)。館内またもや爆笑。
「という訳でチェアマン、ちょっと一つ提案があるんで上がって下さいよ。」
渡辺宏志チェアマンがリングに上がる。
「まあ、最近のお客さんにはね、忘れてる人もいるかも知れない。知らない人もいるんじゃないかと思うけど、俺らまだ無宿を名乗ってない頃、去年の8月板橋で、田村、俺らとお前らで三対三のイリミネーションマッチやったよな。実はね…不覚を取って負けちゃったんですよ。(アカトラ「えぇっ!?」)まあオーバー・ザ・トップロープとか(アカトラ「あぁ~!!」)あーいうね、便利なルールを使ってね。(アカトラ「アレを入れるとね!」)そうそうそう。
という訳で、来月無宿の三人と、なぁ、誰が組むかはわかんないけど、HEAT-UPの三人で、イリミネーションマッチ、如何ですか?だけど!一つだけ俺からルール、一つ言わせて下さいよ。去年と同じことやってもつまらない、焼き回しなんだから。ひとつだけルール提案しますよ。
キャプテンフォールイリミネーションマッチでどうですか?すなわち、一人キャプテンを決めて、もう一人目から、キャプテンから取れば、その時点で試合は終わりですよ。勿論オーバー・ザ・トップロープあるから、残りの二人排除して、キャプテンを最後に仕留めるもよし、その辺はお互いのセンスですよ。勿論こちらのキャプテンはアカトラちゃん、一番星ですよ!これからもっともっとね、マスク新しいの付けて頑張って貰わないといけないから、キャプテンはアカトラで行きますよ。
オイ、そっちはどーすんだ?(田村が意思表示をする)ま、そーだろうな。でもよお前キャプテンってことは、とことん狙われるぞ。その覚悟あるんだな?」
030 新井の提案に渡辺チェアマンは「よーし、じゃ無宿の提案呑もうじゃねぇか。次回王子大会で、HEAT-UP軍対無宿のキャプテンフォールイルミネーションマッチの6人タッグ戦を行う。キャプテンは無宿側アカトラ、HEAT-UP側は田村。依存はないな?よーし、これで決まりだ。
文句のある奴は俺の所に来い!俺がチェアマンだ!!」と了承し、次回大会のカードが決定する。
「最後に言っておくぞ!助っ人はなぁ、宮本裕向までにしておけよ。そのうちよぉ、コイツのことだから、スパーク青木と清水基嗣を連れてきて…それこそなぁ、いろんな意味で大変な事になるからな!助っ人は宮本裕向までにしておけ!以上、どーもおじゃましました…」と去っていく新井&無宿。
「長々と喋りやがってアイツ等ー!!来月、リベンジだ。俺は絶対諦めない!Never Give Up HEAT-UPだからね!小仲、来月もよろしく!頼むよ!裕向も来月、よろしく頼むよ!」
031 「いつだっけ?」と宮本。
「5月24日、土曜日!」と田村。
「えーっ!5月24日、その日は…みんなは知らないかも知れませんが、俺の親父の誕生日なんです。その日は家族でパーティーをすると決めていて、実家に帰らないといけないんで…すいません!さようなら…」とリングを去る宮本。
取り残されてしまった田村と小仲。
「参ったなぁ…俺と小仲しかいなくなっちゃった…どうしよう、二人しかいなくなっちゃった、どう…(渡辺チェアマンと目が合うが)チェアマン入れるわけにもいかないし…あーどうしよう!!誰かいないかなぁ??誰か参戦してくれるレスラーいませんか??誰か!参戦してくれるレスラー!!」
032 と、控え室に通じる扉が開く音。一人のマスクマンがリングに向かって歩を進めている。リングに上がりマイクを握るマスクマン。 「HEAT-UPのファンの皆様、はじめまして。私はロシアインディーレスラーの『スーパーモスクワマシーン』と申します。YouTubeのHEAT-UPチャンネルを見て、ロシアでもkhorosho(ハラショー)、大人気です!それを見て来日しました!是非来月、自分をパートナーに使ってくれないですか!?いいですよね!?ロシアから来日したんですから!」と、流暢すぎる日本語で意気込みを語ったスーパーモスクワマシーン。
033 「助っ人といえば外人だし…向こうもマスクマン入ったし…こっちもマスクマン、いいじゃないか!ロシア人、一緒にやろうじゃないか!!」とあっさり参戦を認める田村。かくしてHEAT-UP軍出場メンバーは決定した!

■5月24日(土)HEAT-UP MON☆STAR14
HEAT-UP軍対無宿キャプテンフォールイリミネーション6人タッグマッチ
出場メンバー

田村和宏【HEAT-UP】=キャプテン
小仲=ペールワン【666/GUYZ!】
スーパーモスクワマシーン【ロシア】
<無宿>
アカトラ【無宿】=キャプテン
034 2014年度、新しい一年間が始まる王子。
HEAT-UPの「最初」にはバッドエンディングが多いような気がする。
6月の藤波辰爾戦に向け、「ネバーギブアップ精神」を身につけた田村和宏。
へこたれない、諦めない、常に上を向いて歩み続ける。
無宿からの提案とはいえ、今回負けを喫したアカトラからの雪辱を奪うチャンスと信じ、5月大会に望むしかない。Never Give Up HEAT-UP!!
アックスボンバーズ創始者である全日本プロレス・大森隆男選手。
チャンピオン・カーニバル優勝おめでとうございます。
貴方が教えた若いレスラー達は、ここまで大きくなりました。
いつの日か、再び教え子と一緒のリングに立つ日が来る事を願います。


館内実況:弥武芳郎リングアナ
解説:渡辺宏志チェアマン
レフェリー:てっしー手島


Reported by 敷島博士